購入から1年近く経ったので、履き心地など感想を書いてみます。
靴の紹介
国産最大手靴ブランドREGALの最上級ブランドであるREGAL TOKYOが出している既製品の靴になります(REGAL TOKYOはパターンオーダーやビスポークもやっていますが、これは既製品なので比較的安価に手に入るものになります)。
アッパーはワインハイマー・レーダー(Weinheimer Leder)社のボックスカーフで、触っていてもすべすべとしていて触り心地の良い上質な革です。
ソールはREGALオリジナルのレザーソールになります。 つま先と踵にラバーがついているタイプで耐久性は結構高いです。
ラスト(木型)はLast#50というREGALで長く使われているもののようです。丸っこくてかわいらしくてカジュアル感のあるシルエットをしています。コバの大きめのアメリカンなデザインも大変気に入っています。(張り出したコバがバンパーのように働いてアッパーが傷つくのを防ぐという実用性も含め)
1年履いてどうだったか?
外見の変化
こちらが現在の画像になります。つま先がすり減ってきました。
履き皺は細かく浅いものが入っている感じです。この靴はトゥスプリングが若干強めなのか、普段履いていてあまり屈曲しないし足の甲の履き皺が入りにくいと感じています。
ソールは表層の黒く塗ってある部分がすり減って地の色が見えていますね
使用感の変化
やはり最も強く感じたのは足に馴染んできたことです。 履き始めの数ヶ月は長時間履いていると踵や足の甲に痛みがでることもあったのですが、いつのまにか出なくなっていました。
今ではとても足に馴染んで履き心地の良い靴の一つになりました(これまではBerwick 3680が一番履き心地が良かったのですが、最近はそれと遜色ないくらいになってきてます)。
革靴の「育てる楽しみ」みたいなところでいうと、本当に楽しめています。いい感じに育ってきました。
良かった点
質感がとてもよい
まずこれですね。まあ値段も高い(約6万円)ので当然ではあるのですが、素材感も作りも非常によいと感じています。
ボックスカーフはついつい撫でていたくなる触り心地ですし、つま先から踵までが1枚の革でできていてつなぎ目がないデザインというのも高級感があります。
ソールは先述のように爪先部分にラバーが入っていて細かな気配りを感じます。 私の手持ちの靴だとScotch GrainのOdessaも同様にラバーチップで良かったのですが、W18REBはさらに全カラス仕上げというのが更に一段上の仕様という感じがします。
木型と自分の足の相性が良かった
靴自体の話ではなく私の足との相性の話になってしまうんですが、革靴の良し悪しって最終的に自分にとって合うかどうかが大事だと思うので。
革靴は足に馴染む作用があるものの、それでは補いきれないほど木型と足の相性が悪いケースも経験があるのですが(ParabootのCHAMBORDとか…)、この靴はそういうことはありませんでした。
やはり日本メーカーで日本人の足に合わせて作っているというのがあるのかもしれません。
もともと購入時も足との相性は良さそうな感じはありましたが、1年履き込んだ今は足に馴染んできて非常に履きやすいです。
悪かった点
レザーソール
悪かった点はほぼ無いのですが、強いて挙げるなら「レザーソールはやっぱり不便なときがあるな~」というのは感じています。
雨が降りそうな日は履けませんし、グリップ力は低いですからね。 すべりやすい材質で踏み面の狭い階段を降りるときに足を滑らせて転びかけて軽傷を負ったこともあります…。
ただレザーソールは屈曲性や通気性の観点ではメリットもあると思うので、一概に悪いとも言えない点ですね。
まぁ、「実用性を考えるとレザーソールじゃないほうがいいかも」というのはもともと思ってました。実は、もともとこの靴を買ったときは「Last#50で、ボックスカーフで、ラバーソールのものをオーダーしたい」などと考えていました。しかしREGAL TOKYOの店舗に伺った際にこの靴がすでに既製品で存在していたため、オーダーにする費用(オーダーだと8万円超え)と納品までの待ち時間(60日)を節約するために既製品として買うことにしたという経緯もあります。
雨の日に履ける革靴が他にあるので、レザーソールの弱点は他の靴で補いつつこの靴を履いていこうと思います。